結論から申し上げると、マス広告と連動した企画(スポットキャンペーンなど)を新規に提案し、そのネット広告部分をお任せいただくことから始めるのがオススメです。 スモールスタートで実績を作り、ネット広告の運用もお任せいただけるように信頼を勝ち取っていくのが定石です。 本記事では上記の理由と、リプレイスする際に押さえておくべきポイントについて解説します。

執筆者

酒巻 塁(さかまき るい)@sakamakirui0131 SO Technologies株式会社 LISKUL五代目編集長 広告運用者⇒広告レポートツール『ATOM』カスタマーサクセス⇒LISKUL編集部。 「日本のすみずみまでWebマーケティングの力を」モットーに日々活動しています。(執筆記事一覧 )

まずはマス広告とネット広告を連動させた企画を提案すべき

ネット広告の取扱いがない状態で、いきなり既存のネット広告案件のリプレイスを狙うのは正直厳しいです。

執筆者まずはマス広告とネット広告を連動させた企画を提案すべき理由1.実施中のネット広告をいきなり取りに行くと、移管後に効果落ちた場合に信用を失う理由2.自社に発注する必然性がある状況でネット広告の実績を作る理由3.現状のネット広告実施状況の情報収集が自然な形でできる他社からネット広告案件をリプレイスする際に押さえておくべきポイント既存ネット広告代理店の運用ダメ出しをしたり、重箱の隅をつつかないネット広告代理店の入れ替わりは激しいので焦らないアカウント引き継ぎはされないケースも多いまとめ【PR】スポット案件の運用実績多数!Web広告を運用代行「AG-Boost」

社内に十分な運用体制がないわけですし、クライアントから見てもいきなりお任せするには信用が足りません。 そこで、まずはマス広告と連動した企画(スポットキャンペーンなど)を新規に提案し、そのネット広告部分もまとめて任せてもらうところから実績を作っていくことをオススメします。 以下、その理由を3つご紹介します。

理由1.実施中のネット広告をいきなり取りに行くと、移管後に効果落ちた場合に信用を失う

実施中のネット広告案件を取りに行って、移管後に効果が悪化してしまえば、自社に対する信用が一気に失われてしまいます。 他社からリプレイスするということは、現状に対して何かしらの不満があるということであり、リプレイス先にはそれを改善してくれるように期待しています。 そうしたなかで、効果が良くなるどころか悪化してしまえば、大きく信用が低下してしまいます。 最悪、既存のマス広告の取り扱いも危険にさらされかねません。 既存のネット広告案件のリプレイスをいきなり狙うのは危険です。

リプレイスするにも労力が掛かる

既存の案件をリプレイスするには、それ相応の労力が掛かります。 まず現状の把握をする必要がありますが、運用しているアカウントを共有してもらえることはあまりありません。 そのため、レポートを共有してもらって、運用内容や課題を推察していくことになります。 まずここまででも一定の工数が掛かります。 しかしそれだけでは情報が足りないので、クライアントとコミュニケーションしながら情報を引き出していく必要があります。 最終的にリプレイスするための必要な情報を得るには、結構な時間と工数が掛かってしまいます。

広告運用への期待レベルを把握する

スポットキャンペーンなどの運用をするなかで、クライアントが広告運用に対してどの程度期待しているのかを把握することができます。 そのレベルによっては、外部の二次請け先に運用を依頼する必要が出てくるかもしれません。 また、予算に対してあまりに要求レベルが高すぎるようであれば、そもそもリプレイスを中断する意思決定も必要になるかもしれません。 まずは無理のないところで実績を積みながら、広告運用への期待レベルを把握すると良いでしょう。

理由2.自社に発注する必然性がある状況でネット広告の実績を作る

ネット広告をお任せしていただいていない状態からお任せいただくには、自社に発注する必然性がある状況でお任せいただいて、ネット広告の実績を作るのが良いでしょう。 今回ご紹介した「スポットのマス広告と連動した企画」であれば、マス広告とネット広告を別々の会社に依頼するのは非効率的ですし、特にスポット案件ならなおさらです。 継続案件なら別々の会社に依頼するのもありですが、スポット案件では開始までの期間がないことも多く、依頼先は一つにした方がスムーズに進められるので安全です。

理由3.現状のネット広告実施状況の情報収集が自然な形でできる

スポット案件をお任せいただくなかで、自然な形で現状のネット広告の実施状況の情報収集ができます。 具体的には、リスティング広告ならキーワードの重複を防ぐために、どういったキーワードで出稿しているのかを確認します。 またディスプレイ広告や動画広告なら、クリエイティブのトーンを揃えるためにもどういったクリエイティブを使っているのか共有してもらうべきです。 リプレイスのための情報収集となると、どうしても営業色が強くなり、先方にも嫌がられてしまいます。 しかし運用しながらであれば、必要な情報でもあるので先方も共有してくれやすくなります。

他社からネット広告案件をリプレイスする際に押さえておくべきポイント

マス系広告会社がネット広告案件をリプレイスする際に、押さえておくべきポイントをご紹介します。

既存ネット広告代理店の運用ダメ出しをしたり、重箱の隅をつつかない

リプレイスをするために、既存のネット広告代理店の運用にダメ出しをしたり、重箱の隅をつつくような指摘はしない方が良いです。 ついやってしまいがちですが、やればやるほど自分たちへの期待値が上がってしまい、未来の自分たちの首を締めることになります。 あくまで「マス広告とネット広告の連動企画→信頼構築→既存のネット広告もお任せいただく」という流れがオススメです。

ネット広告代理店の入れ替わりは激しいので焦らない

実態として、ネット広告運用はリプレイスをしてはされての繰り返しであり、ネット広告代理店の入れ替わりは激しいので焦る必要はありません。 というのも、運用型広告は運用しながら効果を改善していくという特性上、どんどん新しい施策を求められます。 しかし一定期間運用していくと、大まかな施策はやり尽くしてしまい、なかなか目新しい提案ができなくなっていきます。 そうなると、新味を求めてリプレイスを検討ということになります。 また運用の担当者変更も多く、新担当者に対して不満を持つケースが多くあります。 このように、待っていれば何かしら既存の運用に不満を持たれることが多いので、焦らずじっくり実績を作って、いざという時に依頼してもらえるような信頼構築をしていきましょう。 参考:広告主に「何か目新しい提案はないか」と言われたときに広告会社の営業がすべき提案

アカウント引き継ぎはされないケースも多い

いざリプレイスとなっても、既存の運用会社から広告アカウントの引継ぎがされないケースは多いです。 アカウントの情報は、運用会社にとっての重要な資産であるという理由からです。 クライアントに相談したうえで、レポートを共有してもらったり、できる限りのアカウント情報を共有してもらえるように動かなくてはなりません。 リプレイス後に効果を悪化させないためにも、十分な運用体制が必要になります。 もし自社だけでは不安であれば、リプレイス案件の運用実績が豊富な二次請け先を見つけて相談してみると良いでしょう。

まとめ

マス系の広告会社がネット広告をリプレイスするためには、まずはマス広告と連動した企画(スポットキャンペーンなど)を新規に提案し、そのネット広告運用をお任せいただくことから始めるのがオススメです。 その理由は以下の通りです。

理由1.実施中のネット広告をいきなり取りに行くと、移管後に効果落ちた場合に信用を失う理由2.自社に発注する必然性がある状況でネット広告の実績を作る理由3.現状のネット広告実施状況の情報収集が自然な形でできる

スポット案件などで実績を作りながら信頼を得つつ、自社内の運用体制を構築していくのが良いでしょう。

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