テザリング運用を目的に格安SIMを検討されているユーザーも多いことと思います。 大手キャリアでは一部のプランでテザリングオプションの手数料が発生するところ、MVNO(格安SIM)では無料で利用できる点も大きなメリットです。 今回の記事ではインターネットサービスの老舗「ビッグローブ」が提供する格安SIMサービス、「BIGLOBEモバイル」でのテザリング運用について解説していきたいと思います。 特にBIGLOBEモバイルはYouTubeやApple Musicといった特定のエンターテイメントサービスの通信料が掛からない「エンタメフリー・オプション」が特徴です。 このエンタメフリー・オプションがテザリング時でも効力を発揮するのか?という点も実際に検証していますので、注目してご覧ください。 そんな人のために、はじめにテザリング機能の基礎知識をおさらいしていきましょう。
テザリング機能とは?
簡単に説明すると、テザリングとはスマホ本体を「WiFiルータ」のように活用する機能のこと。スマホの電波を使って、外出先でノートパソコンやゲーム機などをネットに繋ぐことができます。 もちろんスマホで契約しているネット回線を他のデバイスに繋ぐ形になるので、使用した容量(パケット)はスマホ本体で使用したものとして消費されます。
テザリングには3種類の方法がある
テザリングには「WiFiテザリング」「Bluetoothテザリング」「USBテザリング」という3種類の接続方法があります。 それぞれに、メリット・デメリットがあるので、用途によって使い分けることで快適に利用できるでしょう。 ●WiFiテザリング ●Bluetoothテザリング ●USBテザリング 以前au回線を利用するタイプAでは、iPhoneやiPadでのテザリングを利用することはできませんでしたが、2018年11月5日より利用できるようになりました。
BIGLOBEモバイルでテザリングを利用するメリット
では、BIGLOBEモバイルでテザリング機能を利用する際どのようなメリットがあるのでしょうか。 以下にメリットをまとめました。 ●メリット BIGLOBEモバイルの料金プランは1~30GBまでの6種類のデータ容量から選択できます。 テザリング時は電波を飛ばす元となるスマホのデータ通信量が消費されることになるので、あまり少ないデータ容量だとすぐに速度制限にかかってしまいますが、契約しているプラン内で収まる消費量であれば、追加のプラン料金なども不要です。 その点BIGLOBEモバイルには大容量の20GB・30GBという容量も選択できるため、テザリング利用に向いているといえるでしょう。 また、YouTubeやSpotify、AWAなどの対象サービスのデータ消費量がゼロになる「カウントフリー・オプション」はBIGLOBEモバイルの目玉。 本体のスマホ契約でエンタメフリー・オプションに加入していれば、テザリング先の端末でも対象サービスをカウントフリーで利用できます。
BIGLOBEモバイルでテザリングを利用する際の注意点
BIGLOBEモバイルでテザリングを利用するメリットに続いて、注意点も解説します。 ●注意点 SIM契約の際にも出てくる注意点ですが、使用する端末によっては動作確認済みでもテザリングは利用できない場合があります。 基本的に発売されて日が浅い、新しい端末であればテザリングも利用可能な場合が多いですが、念のためBIGLOBEモバイル 動作確認端末にてテザリングの使用可否も確認しておくことをお勧めします。 また、メリットの部分でもご紹介したエンタメフリー・オプションですが、複数台端末・複数アプリで同時で利用すると、カウントフリー対象外になってしまいます。 例えば、本体のスマホとテザリングを繋ぐスマホの両方でYouTube等を利用する場合、複数台端末・複数アプリでの同時利用になってしまうため、カウントフリー対象外になります。 加えて、BIGLOBEモバイルのタイプA(au回線)では、直近3日間のデータ使用量が6GBを超えた場合に速度制限にかけられることがあるので、大容量プランを契約していてもこの点は注意が必要です。 これらさえ注意すれば、追加でモバイルルーターを持ち歩く必要もなく、テザリングでデータ通信をシェアして運用することができるので、荷物も運用費用も減らすことができ便利です。 テザリングの設定はSIMを挿している機種にもよりますが、基本的にはネットワーク名となる「SSID」と、セキュリティコードとなる「パスワード」を事前に設定して、接続する端末でテザリング開始後にSSIDを探しつつパスワードを入力して接続する方式となります。 パスワードを設定せずにオープンな状態でテザリングを行うことも可能は可能ですが、その場合、電波を掴める位置にいる見ず知らずの人まで接続できてしまいます。 データ通信量を泥棒されてしまう可能性もあるので、必ずセキュリティ設定を行って、自身かその設定を知っている人しか接続できないようにしましょう。 セキュリティ設定を行ったら、あとはテザリングをONにするだけです。機種によってはクイックセッティングからワンタッチで開始することができます。 ちなみに今回はXperia Z4 TabletにBIGLOBEモバイルを挿してテザリングを行ってみます。 Xperia Z4 TabletのテザリングをONにしたら、接続する端末のWi-Fi設定からSSIDを探してタッチし、パスワードを入力します。すると認証が開始されて接続されます。 一度接続したらSSIDやパスワードを変更するまでは再設定不要で、次回から自動で接続されるようになります。もちろん電波を発信する端末のテザリングがONになった場合です。 テザリングの利用はとても簡単です。格安SIMの場合はテザリング手数料不要で、お得に利用できるのでコスパが良いですよね。 まBIGLOBEモバイルではiOSとAndroid向けに、ほぼリアルタイムなデータ通信使用量が確認できるアプリ「My BIGLOBE」も配信されているので、アプリから簡単に残りのデータ使用量を確認することもできます。
BIGLOBEモバイルでのテザリングにおすすめのプランは?
テザリングを前提にBIGLOBEモバイルを契約する場合、どのプランがいいのか迷いますよね。 もちろん大容量に越したことはないですが、データ容量を速度制限なく、さらに無駄なく使用できるプランを選択するのが無難です。 BIGLOBEモバイルは月ごとにプランを変更することができるので、1ヶ月程度使ってみてデータ使用量を確認してから最適なプランに変更するというのもオススメ。 またBIGLOBEモバイルは前月の余ったデータ使用量を翌月に繰り越すことができる「データ繰り越し」機能もあるので、このあたりも考慮すると良いでしょう。 ●BIGLOBEモバイル料金プラン ※価格はすべて税込 BIGLOBEモバイルのテザリングは音声通話SIM・SMS付データSIM・SMSなしデータSIM問わずに利用することができます。 <テザリング想定シーン> ここで注意しなくてはいけないのは、エンタメフリー・オプションの有無です。 エンタメフリー・オプションは3ギガプラン以降でないと利用できないので、音声通話SIMの場合に1ギガプランに下げてしまうと、エンタメフリー・オプションが解約となるので注意してください。 ちなみに、エンタメフリー・オプションでカウントフリーとなるエンターテイメントサービスについては、通信量がカウントされない仕様となっていて、タイプAの直近3日間速度制限の心配なく、対象サービスが使い放題です。 ではこのカウントフリーは、テザリング運用時に接続している他の端末でも、対象サービスの使用にあたってカウントフリーとなるのでしょうか? 実際に検証してみました。 Xperia Z4 Tabletに、エンタメフリー・オプションを契約しているタイプAの3ギガプランSIMを挿して、テザリングをONに。 そのWi-Fi電波をGoogle Home Miniで受信して、Apple Musicのストリーミング再生を利用してみます。この際にもカウントフリーとなるのでしょうか。 カウントフリーになるかどうかは、Xperia Z4 TabletにインストールしたBIGLOBEモバイルアプリで確認するという流れです。 某日13時30分ごろよりXperia Z4 Tabletでテザリングを開始し、テザリングのWi-Fi電波を受信するGoogle Home MiniにてApple Musicの楽曲を約1時間強流し続けます。 結果、テザリング開始前と変わらず5,808MBのままでした。 ちなみに、その後1時間ほど置いて改めてデータ使用量を再確認してみましたが、変化はありません。 つまりエンタメフリー・オプションのカウントフリーが、テザリングで接続している端末でも適用されることが今回証明されたわけです。 検証ではGoogle Home Miniを車載で利用するというちょっとテクニカルな運用でしたが見事にカウントフリーとなるということで、車を運転しながら声でGoogle Home Miniを操作するといったガジェッター的な運用も簡単にできます。
エンタメフリー・オプションには対象外の機能もある
ただし、【BIGLOBEモバイルでテザリングを利用する際の注意点】でも解説した通り、BIGLOBEモバイルではテザリング(Wi-Fi)電波を複数の端末で一気にシェアしたり、複数の対象サービスを一気に利用する際には、カウントフリーとならない可能性があります。 <エンタメフリー機能対象外となる場合(全サービス共通)> 利用方法によっては必ずしもテザリング運用によるカウントフリーの恩恵を受けられるとは限らないので、最初はアプリでこまめにデータ使用量を確認するのがオススメです。 また、最初はカウントフリーとなっていても仕様変更でカウントフリーの対象外となるサービスやサービス内の機能もあるので、対象アプリをインストールしてすぐにデータ使用量を確認できるようにしておくと安心です。 さらに、テザリング利用時でもカウントフリーの恩恵が受けられる可能性が高いことがわかったかと思うので、BIGLOBEモバイルの魅力がさらに増したかと思います。 筆者個人もエンタメフリー・オプションのカウントフリーを様々なシーンでフル活用していて、オススメすべき格安SIM・サービスと断言できます。 YouTubeで動画をよく見るユーザーや、LINE MUSICやApple Musicで音楽をよく聞くユーザーは、BIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプションを利用するのがオススメですよ。