「ダンゴムシみたいなお前が何でテラスハウスに?」というツッコミという名の中傷は、もう映画公開時点から今に至るまで嫌というほど受けたのでスルーしまして(テラスハウス入居までの経緯は太田出版から刊行されている『テラスハウス プレミアム』をご一読ください)『テラスハウス』は、現在『TERRACE HOUSE BOYS & GIRLS IN THE CITY』として、Netflixで絶賛公開中なわけです。 これが面白いんですよね~。「うひゃー照れるぅ」なんて声を上げながら一人アパートで体操座りしながらパソコンの前で毎週楽しみにしてます(で、早田さんやっぱり可愛いなぁとかTwitterで呟く。寂しい)。……でも、Netflixは『テラスハウス』だけじゃないんです。当初は、僕も『テラスハウス』のその後が気になって観始めたんですが、それ以外にも面白いオリジナル番組が沢山あるんです! もう一人でおせんべい食べながら観るのは飽きたし、寂しいです。 『テラスハウス』はまだしも『OITNB』とか『アンダーウェア』の話を誰かとしたい! この記事を読んで、ぜひNetflixの魅力を知っていただいて、僕と「ネフレ(ネットフリックス・フレンド)」になってください! <プロフィール> 小田部仁(おたべ・じん) ライター、編集者。平成元年、東京都生まれ。太田出版『Quick Japan』編集部を経て独立。2015年はライティング・編集のお仕事以外にも、映画やイベントへの出演など新しいことに挑戦しました(楽しかった&怖かった)。 <Twitter>https://twitter.com/jnotb1120 世界中の映画やNetflixのオリジナル作品も延長料金などなしで、好きな時に好きなだけ楽しめちゃいます。マルチデバイス対応なのでアカウントを共有すれば、家のパソコンで観ている映画の続きを、電車の中でスマートフォンで観ることも可能なんです。 画質はネットワーク環境に左右されますが、とっても綺麗。プレミアム・アカウントは4Kにも対応しているとか。確かに『テラスハウス』Netflix版のお披露目イベントで観た映像はとっても綺麗でした! 自分はスタンダード・アカウントなんですがポケット型WiFiでも十分美しく、HD画質を堪能できています。 お値段はベーシック/650円、スタンダード/950円、プレミアム/1,450円と3つのプランが用意されています。対応画質や同時に視聴可能な機器数がそれぞれ異なります。 (※)月額料金は、税抜きの価格です。 とにかく、便利すぎるし面白すぎるし、本国アメリカではあまりに流行りすぎて「Netflix and Chill」なんてスラングもあるぐらいです。 <公式サイト> Netflix
1)オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 塀の中の彼女たち
女囚ものの作品です。過去に付き合っていたドラッグ・ディーラーのガールフレンドの密告により刑務所に入ることになった主人公・パイパー・チャップマン(もちろん女性)が服役期間を通してどんどんバッドなビッチに変わっていく姿を描いたドラマです。 とにかく出てくる女性たちが多彩で魅力的。トランスジェンダーの美容師、ユダヤ教に改宗を試みるアフリカン・アメリカン、精神疾患を抱えたイタリア系美女など一癖も二癖もあるキャラクターたちが、女性ならではの辛苦に耐えながらどうにかして毎日を生き抜こうとする姿をブラックな笑いで描いてます。アメリカの社会問題の一端が見え隠れする内容なので、勉強してからみるともっと味わい深いかも。 ルールの厳しい会社や学校での人間関係にイライラしている人には特におすすめです。女の子同士のラヴシーンが多いので、目のやり場に最初は困りますが「本当に、こんな感じなのかな……?」とドキドキ想像しながら観るのが楽しいです。
2)グレイス&フランキー
ヒッピー・シニアが暴れまわります。夫同士がビジネス・パートナーである、グレイスとフランキー。「リタイア」の言葉もチラチラと見え隠れする年になってきた二人ですが、幸せな老後の夢は、夫同士がゲイでありしかも結婚を前提にした付き合いをしているという突然の宣告により砕け散ります。 今の60代とか70代って散々言われてる事ですが、要はカウンター・カルチャーを作り上げてきた世代なわけで、そんな人たちが老人になったからといって、おとなしく手芸や園芸に精を出しているわけがない。セックスもすればドラッグだってもちろんやるし、本来の自分というものを抑圧するのではなく、ずっと追い求めている(みたいなんですよね)。そういう前提の上でドラマが展開されていくので、みんな生き生きとしていてある意味、ティーンよりも手がつけられない暴れっぷり(ヤムイモでローション作ったりします)。 我が両親がバリバリこの世代の高齢者一歩手前なんですが、正直、グレイスやフランキーみたいな波乱万丈の老後は送って欲しくないかなぁ〜(笑)。
3)ウェット・ホット・アメリカン・サマー:キャンプ1日目
1981年、アメリカのサマーキャンプを舞台にキャンプに集まった若者たちの恋愛模様と、政府が絡んだ陰謀が交錯するという極めて深遠(笑)なストーリーです。Netflixはテレビや映画の続編やスピンオフ作品が配信されることも多いのですが、このドラマは01年に公開された同名映画『Wet Hot American Summer』の続編というか並行宇宙の違う物語というかそんな感じの作品です。 映画がサマーキャンプの最終日を描いていたのに対し、ドラマ版は1日目を描いています。映画版とドラマ版の俳優が一緒なことも面白ポイントのひとつ。当時20歳後半ぐらいで高校生を演じていた俳優が、40歳になった今、当時とほぼ同じ配役で演じているという。だるだるの体でスキニージーンズを履いてバンダナを巻いている感じ、たまらないです。 自分のお気に入りのキャラクターはアメリカを代表するコメディエンヌ、エイミー・ポーラー演じる「スージー」。ちょこっとしか出てこない役なんですが、エイミー・ポーラーにしかできない、頭が硬いがゆえにおかしなことになってしまうオバちゃん指導員としてギュッと作品を引き締めています。
4)アンダーウェア
仕事って大変だよなぁ。最近、アン・ハサウェイの『マイ・インターン』が働く女性を応援する映画として評判を呼んでいますが、日本には『アンダーウェア』があるぞ! と、声を大にして言いたい。 下着業界に就職した、桐谷美玲さん演じる繭子がうまくいかない現実にもまれながらも、苦労しながら成長して成功を手にする物語です。まず、桐谷さんの演じる「繭子」がいい。繊維オタクという謎の設定は「リケジョ」(という言葉も今や昔ですが)みたいな草食系男子の乙女心をくすぐる、こだわりの強いガールパワーをこれでもかと見せつけてくれます。しかも、その繭子がめちゃくちゃ苦労するんだ・・・。常に一生懸命な彼女を見ていると月並みですが頑張らなきゃな、という気持ちになってきます。 下着メーカーのTriumphが設定考証に全面協力しているのもすごい。学生時代、就職活動で下着メーカーに憧れを覚え応募したもののことごとく落ちた僕はハンカチ噛みながら観てます。
5)TERRACE HOUSE BOYS & GIRLS IN THE CITY
僕の知ってる「東京」じゃない。テラスハウスの代名詞でもあった海と風のある「湘南」の生活から離れ、シティな「TOKYO」へと舞台を移したNetflixのテラスハウス。東京じゃなくて「TOKYO」なのがミソ(だと思う)。 僕の暮らしている夕焼けが似合う中央線沿いの「東京」の雰囲気とは全然違うラグジュアリーで大人なムードです(これで西荻窪とかにお家があったら面白いんですけど)。今回のテラスハウスではてっちゃんこと菅谷哲也くんは卒業。新しい6人のメンバーが一緒に暮らしてます。よく誤解されがちなんですが、テラスハウスは決して恋愛だけが目的のシェアハウスではないので、今回もそれぞれの「夢」をめぐっていろんなトラブルが起きてます。実際、自分の普段の生活からもそんなに離れていない地続きの悩みだったりするので「そうだよねぇ〜」とか言いながら共感しながら普通に観ちゃう今日この頃です(一度は出演者だったにもかかわらず、ね)。 使われている音楽が七尾旅人とかJack Johnsonみたいなアーシーな趣のあるものから、今、若い世代のシティ・ピープルたちにリーチしているceroとかSuchmosのようなシティ・ポップに変化したのが面白いです。 <関連記事> 正しいマーケティングのための戦略と戦術は「銀河英雄伝説」で学んだ。アナグラム阿部圭司氏がオススメする【Kindle書籍この1冊】