スマートウォッチというジャンルで語られるwena wristですが、ちょっと他のスマートウォッチとは違ったスタイル、スペックや機能の比較で色々と紹介されてきました。 今回は、wena wrist(クロノグラフ・シルバー/WN-WC01S)を実際に1ヶ月使用してみてその、使用感やメリット・デメリット、自慢するべき所などをレポートします。 そして、着けてみた感想としては・・・「重いっ!」 ずっしりとした重量感があります。 [1日目]は左腕の重さに非常に違和感を感じます。 [2日目]移動中など、動いているときはまったく気になりませんが、デスクワークの時に煩わしく感じます。 [3日目]慣れてしまいます。 はい、3日で慣れました。 しかし疲れているときなど、一気に重さを感じることがあります。 実際の重量は149.1g。Apple Watch SPORTの軽いものが62gほどなので、そのようなスポーツ系のスマートウォッチと比べると倍以上の重さがあります。 しかしながら、例えば高級時計で世界的に有名なROLEXのEXPLORER Ⅰ(Ref.214270)が136.2gなので、ごつめの高級時計くらいの重さと言えます。今まで軽い時計を見につけていた人には重く感じるかもしれませんが、すぐに慣れる重さだと思います。
通知機能 ログ機能 電子マネー機能
このスマートウォッチとしての観点から、wena wristを見ていきましょう。
通知機能
Bluetoothで接続したスマートフォンのアプリに通知が入ると、wena wristでもバイブレーション機能とLEDの点滅で教えてくれます。 これは非常に便利な機能です。 まずは、スマートフォンでどのアプリを何色で光らせるか設定をします。スマートフォンの通知機能って結構色々と使っているもんです。 私は、Twitterを水色、LINEを緑、Instagramを紫とアプリのキーカラーにわかり易く設定し、電話を赤、メーラーを白、ChatWorkを黄色、Hangoutsを青と設定しました。 この設定をしておくと、スマートフォンが鳴っても取り出すことなく、まずwena wristのLEDを確認します。TwitterやInstagramなら、即時返答をする必要はないので、そのまま無視して、時間があるときにまとめて見ます。 LINEやHangoutsなど、即時返答が求められる緑・青が表示された場合だけ、すぐにポケットからスマートフォンを取り出し確認をするようにしました。 これが、思いのほか便利です。 今までは、TwitterのRTがかかりまくる場合など、スマホが鳴りっぱなしで困ることがありましたが、wena wristにしたおかげで、無駄にスマホを確認することがなくなりました。 また、ポケットに入れていても歩いて移動している際には気づかないことも多いのですが、wena wristのバイブレーターに気づかないことはまずないです。素肌に直に当てている腕時計が震えるという通知はかなり有効ですね。
ログ機能
歩数と消費カロリー、移動距離を記録してくれる機能です。ここ数年で大きく普及しているスマートウォッチはさらに進んで、色々な身体の情報を記録してくれるようになっています。 しかしながら、今のところ私はまだあまり使用をしていません。もちろん、身長・体重や目標歩数として7000歩を設定しましたが、データを集計しても、しっかりとその記録からデータを読み取って、生活に活かせるだけの行動を起こさないと意味がありません。 ちなみに、ソニーの開発者の方にお聞きして7000歩を設定したのですが、一般のサラリーマンである私は見事に平均7000歩でした。そんなに歩いてるんですね。
電子マネー機能
wena wristのもうひとつの大きな機能として、電子マネー機能があります。 私は楽天edyで使ってみましたが、レジでの会計の際にwena wristをかざして「シャリーン」と音をさせると、なんともいえない優越感(笑 レジの人が、一瞬「え?」って顔をするのがたまりません。 友達の前でも、自販機で「シャリーン」。当たり前のような顔をしてやるのがいいですね。 ただし、こちらも慣れると便利ではありますが、無理して使おうというところまでは至りません。その時のレジで電子マネーに対応しているのかどうかを判断する必要がありますし、そのように考えるのが若干手間というのもあります。 行き付けのコンビニや自販機などで使うのは非常に良いと思いますが、現金を出さない買い物というのは、買いすぎに注意が必要ですよ。 なんと言っても、まずはやはりそのデザインです。
従来の時計マニアも納得のwena wristのデザイン
時計というものは、昔から男性の嗜みとして多く語られる部分であり、こだわりを持っている人も多くいます。 そのような昔ながらの高級時計が好きな人にとって、現代のスマートウォッチはまさに正反対とも言える存在であり、受け入れがたいものでありました。 しかしこのwena wristはトラディショナルなダイアルデザインを持ち、スマートウォッチという括りからは明らかにはずれ、従来の時計好きな人よりなデザインをしています。 ベルトはステンレススチールで、表面が削りだしのアルミのような素材感なのに対し、サイドは光沢のある磨き上げとなっています。このこだわりとセンスは抜群と言えます。 ケースや竜頭の形状、刻印の入れ方など、シンプルで素材感を活かし、マニアも納得の仕上がりといえるのではないでしょうか?
wena wristのデザインのデメリット
しかし、「文字盤の見にくさ」はデザインのデメリットと言える部分です。ダークグレーの文字盤にブラックの針は、夜道ではまず見えませんでした。 限定版のホワイトダイアルならば見えるでしょうが、プレミアムブラックはさらに厳しいと思われます。これはデザインを優先して実用性を犠牲にした部分なのではないでしょうか。 性能として考えた場合、wena wristはバンド部に、スマートウォッチの機能を組み込み、時計部分はしっかりとした時計メーカーと作り上げたもので、ほぼ別個のものとなるのも特徴です。 なので、時計としては非常に優秀なクォーツ時計となります。 しかし、ここが微妙なところで、従来の時計マニアにとって、「クォーツ時計」と「機械式時計」は大きく違うものです。 デザインは良くても電池式の時計という点は、本来の時計好きな人間からは物足りないところかもしれません。 実際のコストや生産体制を考えると実現は難しいかもしれませんが、スマートウォッチ機能を有したベルト部分と、時計のケース部分を分離するならば、是非とも機械式の時計を造って欲しいものです。 しっかりと「時計」であるところが、ミーハーに流行もののスマートウォッチをつけているようにも見られません。そう見せておいてスマートウォッチの機能を使うのが、何だか楽しいです。 また、通知・ログ・電子マネー機能は実際に使うと便利な点がいっぱいです。他のスマートウォッチは色々なことができる分複雑で、全ての機能を使いこなすのはなかなか難しいですが、wena wristのシンプルな機能は、しっかりと使いこなせるのではないでしょうか? ソニーならではの信頼感というのもありますが、クラウドファンディングで発売当初はAndroidに対応していないという欠点がありました。ソニーが好きで「スマホももちろんXperia」という人はどうしたらいいんだろう? と思っておりましたが、一般販売に際して、その点も解消されAndroidに対応しました。ソニー好きには朗報ですね。 従来のスマートウォッチとは違い、今までの腕時計とも違う。他には無い道を行くのがwena wristです。機械式の時計と違って値段も安いですし、見た目で気に入った人は買ってみても良いのではないでしょうか? 個人的には1ヶ月間使ってみて、通知・ログ・電子マネー機能は便利でしたが、もしそれがなくても、買ってもいいんじゃないかなと思うくらい時計としての存在感が気に入りました。